男鹿半島のほぼ真ん中。
ナマハゲラインと呼ばれる道路にかかるひときわ大きな橋
ナマハゲ大橋
地元の人はこれは畏敬をこめてN.G.B.(NAMAHAGE GREAT BRIDGE)と呼び…ませんね。
フツーに安全寺(地元の地名)のおっきな橋、ぐらいにしか呼びません。
車で走ってると実感薄いと思いますが、ここ、物凄く高く大きな橋です。
自転車だと車道の左端を走るので、よりいっそう高さを認識できる。
かなりスリリング
落ちたらまず助からない
いままで落ちた人…いるのかな?
お山へと続く棚田
この橋は途中西側にお山(男鹿半島の西側にある本山、真山、毛無山の連なり)へと続く棚田が見えます。
地元観光的には「日本の原風景」的な棚田の風景として売り出したい様子。
ただ「日本の原風景」的な風景って、どこの田舎に行ってもあります。
ネットやSNSでちょっと検索するだけで、けっこうな数ヒットしますし。
橋の途中で停車するのもまずいですし、車での移動が基本の一般的な観光としては少し難しい。
安全に路肩に停められる自転車が向いてるのかも。
知性と技術と暮らしと命
なぜ棚田が美しき見えるかを、ちょっと考えたことがあります。
そこで出た答えは非常に「理系」的。
急峻な斜面から、もっとも平面を切り出せる区割りを考え出す知性と、そこに幾何学的に整然と高密度に稲を整列させる開墾技術と田植え技術の融合が生み出すもの。
それが棚田の美しさの根本をなしてると。
お米が豊富に収穫できた時代というのはそんなに長くはないです。
こうした知性と技術が、人の暮らし…命を支えてきたという歴史が、人の心に刺さるんじゃなかろうか。
仰ぎ見る大橋
すぐ脇に橋の下へと降りられる小道があります。
(一部、未舗装なるので細くて薄いタイヤの人ご注意)
この角度から見ると、N.G.B.の全容がよく分かります。
大きな橋脚に支えられた橋が、棚田広がる谷を一跨ぎにしてる威容。
大規模構造物が醸し出す、世界を支えてるオーラは独特です。
真下から見上げると、こう。
普通、頭上に大きな構造物があると、落ちてきそう…的な不安感があるものですが、ここは全くそれを感じさせない、揺るぎない足場感が気持ちを落ち着かせてくれます。
男鹿半島には見るべき風景、楽しめる施設、笑顔生み出す料理等がたくさんある。
観光地たるにふさわしいものがたくさんあります。
加えて、せっかくの自転車旅なら、こうした構造物に間近に感じられるポイントに立ち寄るのも面白いですよ。