冬の男鹿半島。
内陸の豪雪地域に比べるとたいしたコトはないんですが、道が雪や氷におおわれるのは確か。
でも、閉じこもってばかりはいないのが冬の男鹿半島の自転車ライフ。
積雪、除雪で路面も滑りやすく、路肩も狭まってしまう雪国では、ロードバイクに乗って楽しむにはいささかリスクが高すぎです。
スパイクタイヤはいて一般公道を走ってもいいんですが…楽しくないですし、危ない。
というわけで、冬は除雪の入らないような場所にMTBなどを持ち込んで楽しむのが雪国スタイル。
この時期、林道に出かけるのも最高に楽しいアクティビティです。
サイクルスポーツは非日常を手軽に味わうレジャーの一つですが、冬の林道MTBライドはその最たるものの一つですね。
景色が違う
もう写真を一枚見てもらえば分かりますが、景色が違う。
周りを林に囲まれて、それでいて一面に雪という景色はなかなか出会うことがありません。
見晴らしのよいスキー場の景色とも違う、自分が冬の雪山の一部になるような感覚。
林が冷たい風を遮ってくれるおかげなのか、寒いはずなのに、どこか温かみのある感覚。
これは冬の林道ならではの独特の感覚で、これはぜひとも実感していただきたい。
男鹿半島の林道は、除雪してある一般道からアクセスしやすいところに何本かあるので、冬の林道初心者には向いてるかも。
ただし、一本通して走る抜けるには装備とスキル、あと土地勘がないと危険なトコもあるので現地の自転車乗りに同行してもらうのがよいかも。
何事も安全第一。
注意事項
いちおう注意事項としては、林道とは言え道路ですので車両には注意すること。
名前の通り、林業関係者のための道路ですから調子にのってスピードを出してぶつかったりしたら最悪です。
だいたい林業関係の車両は大型車なのでぶつかったらただではすみません。
まぁ、雪道だと下りでもスピードはぜんぜん出ませんし、それほど危険な状況になることはないでしょうが。
雪道走行のコツ
自転車で雪道を走るときのコツはいくつかあります。
基本的に乾燥路とは比較にならないほどタイヤがグリップしません。
なので坂道できついからといってダンシング(立ちこぎ)すると、リアタイヤの加重が抜けて全く進まなくなりますので、のぼりはすべてシッティングでペダルを回さないといけないです。
けっこうきついですけど。
少しでも路面とタイヤをグリップさせるには、タイヤの接地面積を増やす必要があります。
具体的にはタイヤの空気圧をぐーっと下げます。
路面やスキル、体力にもよりますが1~2気圧とかそんな感じです。
もちろん、タイヤの気圧を下げるとパンクしやすくなりますし、これまたすごくペダルが重くなる。
けっこう体力勝負なトコはあります。
もうグリップしないところや、雪が深くてタイヤが埋まってしまうとこは自転車を押してクリアするコトにして空気圧をそこそこ入れとくというのもやり方ですので、このへんは試行錯誤してみるしかないです。
あとは絶対条件として、補給食と温かい飲み物は必ず持参すること。
ないとつらい…というよりは、あれは格別に美味しいですから!
楽しむためには絶対無理しない
一番大事なコトは絶対無理しないコト。
何かあっても冬の林道なんて、誰も通りかかりませんし、携帯電話も通じないところが多いです。
何があってもトラブルになるような無理をしないこと。
軽度のトラブルなら自分で解決して帰ってこれるぐらいのスキル。
自分の位置を把握してトラブル時の帰還ルートを常に意識するコト。
ソロで知らない林道にアタックとかはしないコト。
リスクは現実化することをよく認識して、それに備えること、備えを上回るリスクに直面したときは素直に引き返してくるコト。
このあたりを正しく認識することが冬の林道ライドを楽しむ一番の勘所です。
できれば林道雪道ライドも企画したいところですが、昨今はなかなか難しい状況。
状況が良く成れば、また参加者募って、林道をMTBで楽しみたいとこですね。